2011年09月02日

手術(外果骨折ポキポキ日記)

月末に仕事が入っているので、入院は、9月1日に決定。

午前10時に入院するよう強要されたが、何もすることもなさそうだし、仕事もありそうだから、午後4時に入院することにした。着いてみれば、明日13時に予定の手術が15時に延期になる旨伝えられる。

病院に着くなり、病室で抗生物質の反応テスト。右腕の裏側に注射針で2箇所、少量の抗生物質を打って反応を見る。

手術前最後の食事。午後6時30分。

前回鎖骨骨折入院の時、食事がまずくて閉口したけれど、あれは、4年か5年前、十分に魚、肉を食べていた頃の話で、今回は、菜食中心、多分、前回もこんなメニュウだったと思うが、案外おいしくいただける。量は、少量。カロリー計算されていて、寝たきりになっても太らない基礎代謝カロリーを考慮した量なんだろう。腹、6分目程度に感じる。

それは、それで、いいのだけれど、これらの野菜の由来がとても気になる。飯能市役所のホームページを見ると、「やませみで福島県産農産物を販売します」なんて信じられない広報が載っていたりして、値段重視ならそんな野菜を使っていたりしてとの疑念があるので、安心できない。

民軽視なのは、今回の事故で骨身に染みてわかっているので、国や地方公共団体というものは、心底信用が出来ないから、せめて、そんなものを取り込んだとしても、最悪の状態にならないように、マイクロファージで対抗するために、ビール酵母を持参して、食後に飲むことにする。

水も自宅の蒸留水を持参。冷蔵庫に放り込んでおいて、準備完了。

この食事の後、手術まで食物を食べること能わず、水は、午後9時から摂取を禁じられる。これが、案外辛い。

数十枚のDVDを持参して、コンピュータで映画の勉強をしようと思っていたら、コンピュータの持ち込み禁止だとか。携帯も駄目。がっかり。

夜、浣腸。

前回は、本当に嫌な感じがしたが、慣れというのは恐ろしいもので、ハイハイと、女の看護士さんとトイレに行き、看護士さんに何にも言われないうちから、パンツをズリ下げて待っている体勢を取っている始末。1分ほどそんな体勢で、浣腸の合図と共に尻を突き出せば、さすがプロだね!的を外さずにためらいなく挿入。

点滴開始。ブドウ糖みたいな奴2袋程度、かなりゆっくり点適ス。

後は、することも無し。

毎日の日課の英語の勉強。

新田次郎の「劔岳 点の記」読み終える。

「ランナーのメンタルトレーニング」読み終える。

事故後10日程度経過しているにも関わらず、足のむくみは取れず、パンパンに張っている。張りすぎて指が上下に動かないほど。骨折というのは、破壊力大なり。

翌2日。手術日当日。

3時手術が、5時に食い込む。

待ちくたびれたし、前日から水も食事も摂っていないので腹ぺこ。特に、喉の渇きがしんどい。妻が付き添ってくれて色々離していたのだが、話すのも声が掠れ気味で、力を入れて息を吹き込んで喉笛を鳴らさないと発声できない感じ。

車いすで手術室まで運ばれる。

約4年ぶりくらいの手術室。

ボクの両肩くらいの幅の青色の皮革クッションのついたベンチのような手術台だ。

寝ころんで、尿道にカテーテル装着します!といわれたので、後生だから、麻酔が効いてからにしてよ、といったら、もちろんです!と答えてくれた。

今回は、全身麻酔ではなくて、脊椎注射で下半身だけ麻酔する方法で手術をする。

妻は、小学生3年のころ盲腸の手術で経験したそうで、前日、それがどんなに痛かったか、あれこれ言っていたのを思い出して、今日の手術の山は、その麻酔注射だなと心を決める。

看護士さん6人くらい。やがて、院長先生のお出まし。

壁に貼られた我が腓骨外果部のMR写真、CTスキャン写真そしてレントゲン写真。いやあ、見事に折れてます。斜めにスパット。

その写真を見ながら先生は、「傷は小さいほうが体に優しいから、開いてみて、ボルトで直接止めることが出来れば2,3本止めるか、プレートで固定するか決めましょうか」と方針を述べる。

胸や指先、太腿にペタペタと心拍数を測る計器や左腕には血圧計やらを取り付けられて、いざ手術開始。

まずは、麻酔から。

横を向いて寝て、背中をエビのように曲げて、へその方を見るようにと指示され、看護師さん3人くらいに体を固定される。まな板の上の鯉だ。

背骨にアルコール消毒した脱脂綿で注射する箇所を拭きとる。アルコールの匂いがやや時間差を置いて鼻につく。準備万端。妻の脊椎注射の話でやや強張った体だが、やがて、チクッと背骨に痛みが。ズイズイと針が脊椎深くめり込んでいく感覚。

ホッ。溜息とともに、体の緊張がほぐれる。

終わりました?と、近くの看護師さんに聞いたら、これから麻酔を注入しますとのこと。

まずは、針をさしたんだろう。その後、針がやや動いて、痛みがちょこっと。冷たいものが背骨に注入されたような感覚がして、終了。

仰向けになって、麻酔が効き始めるまで待つ。

が、腰の部分はすぐに感覚がなくなり、わが分身の行方もわからず。右太腿に頬杖しているのか、左太ももを枕にしているのかさっぱりわからない。

が、肝心の左足は、指先がちりちりと痺れる程度で麻酔が効かない。聞いたかどうかをテストするために冷たい金属製の道具をあてるけれど、明らかに、左足の殆どの部分で冷たさを感じる。ということは、麻酔が効いていないということだ。

脊髄のどこかで麻酔薬が引っかかって降りてこないらしい。

足を上にして、腹に力をいれて力んでみてくださいと言われて、2度ほどやってみたが、麻酔が効かない。

15分ほど、様子を見て、再度、もう一つ上の脊髄に注射を打つことに。トホホ。

同じようにプチっと。

今度は、効果てきめん。

仰向けになったところで、左足はどこかへ雲隠れしてしまった。

その直後、手術室は慌ただしくなり、大勢の看護師さんがあっち行ったりこっち行ったり。

問題のカテーテルは、若い女の看護師さん担当。なんか注射器のシリンダー部分に潤滑油みたいのがついていて、それを尿道に流し込みながら、キュッキュッと差し込んでいっている様子が腰を境に目隠しされているカーテンの向こう側から垣間見ることができた。

麻酔をしても、肌に触れたりする感覚は伝わってきて、左足を持ち上げていたり触ったりしている指の感覚はある程度伝わってくるのが不思議なのだが、そんなものだそうだ。

おなじように、カテーテルが陰茎を下に下に進んでいき、ついに尿道の底に到達した感覚があって、最後に看護師さんが下腹部をぎゅっと押すと、カテーテルからションベンが床のバケツにちょろちょろと流れ落ちる音が聞こえて完了。

と、同時に、2人の看護師さんが、ボクの左足を持ち上げて、ブラシでお掃除。シャワシャワと小気味良い音を立てて、ヨードチンキで爪の間とか指の間とか患部とかほぼ膝より下の部分をブラシで磨く。

ヨードチンキで僕の足は琥珀色のブロンズ像みたいになる。

緊張しているかなとおもって、自分の心拍数を聞くと、50くらい。案外、落ち着いているみたいだ。

手術しやすいように、手術台をやや斜めにして、知らない間に手術開始。

折れた部分だけを、多分5,6センチくらい開いた模様。

看護師さんが患部の上に変な機械装置を取り付けていたのだが、これが実は、動画を写せるレントゲンのようなもので、5秒くらい動画がモニターに映る仕掛けなんだね。

ボクもそのモニターを見ることができるので、同時進行でどんなことをやっているのかがわかるのが面白い。

折れてずれた部分をかなてこの様なもので、折れた割り箸をもとに戻すようにして、固定する。

早速、骨にドリルで穴をあける。

近くに近づいてきた列車の音を、レールに耳を置いて聞き取れるように、ドリルの振動が膝から大腿骨に伝わり骨盤から右半身に流れて肩から頭上へ抜けていく。

骨を動かせば左半身が操り人形のように自然と動くのがおかしい。

モニター上でも、ドリルの先が骨を削り取って穴を開けて、向こう側に到達した瞬間に、勢い余って向こう側にすこっと飛び出すのがわかる。おいおい、関係のない骨に穴あけないでよ!なんて少し思ったりするのだが。

で、色々ああでもないこうでもないと先生が思案して、この患部だけのボルトだけでは強度不足ということになり、プレート装着することに決定した。

「じゃ、これから大きく開きます」

切り裂く踵から膝の方面にメスを引く力のかかり方が如実に膝から大腿骨を伝わり、先生の息を詰めている感じがわかる。

近くにいる看護師さんに、どのくらい切りましたかと尋ねると親指と人差指で長さを教えてくれた。15センチくらいだろう。

プレートをあてがい、くるぶしから曲線を描く腓骨に沿った形にそのプレートを何度もカナテコとペンチで変形させていく作業が延々と続く。

退屈してきて、眠気が襲う。でも、なんか、ここで眠ると不謹慎なような気がするし、大切な体験を見逃すこともあるようなきがするので、頑張る。

そして、徐々にボクの骨にぴったりと寄り添うような形にプレートが変形されて、モニターから覗くと隙無く骨に密着しているのが見て取れる。この時間に1時間くらいかかったんじゃないかと思う。

そのあと、骨に6箇所穴を開けて、そのたびに、細い針金のようなものを穴に入れて長さを測って、ボルトの長さを決める。22ミリとか18ミリとか。

穴を開けたら、ボルトでプレートを装着する。

ドライバーで時計回りにクルクルと捻るのだけれど、その方向に骨に力が加わっているのがなぜだかわかる。

全部装着して、最後に、針金のようなもので真ん中を縛り付けて、工作終了。

その後、縫いにかかる。

まずは、内部の筋肉部。多分、「刑事コロンボ」の中のトリックに使われた消える糸、何ヶ月かで自然に消えていく糸、で縫われているんだろうと思われる。

その後に、皮膚の部分。

チックチックと針で皮膚にちょっと付き当てて弾くような音がする。あんまり気持ちのよい音じゃないな。

で、先生が、「ロビオさん、本当に完璧な手術でした。」とのお言葉。

終わったのが、9時過ぎ。

5時からだから、4時間以上の手術だった。

ああ、腹減った。

病室に戻り、下半身の麻酔が解け始めたころ、傷口に激痛が走り始めた。すっかり腹の減ったのも忘れて、痛みと向き合う。

全身麻酔の鎖骨骨折の時は、目覚めた瞬間に、焼きごてを患部に当てられたような激しい痛みで卒倒しそうになったけれど、その経験があるもので、これを10とすれば、7から8くらいか。案外冷静でいられた。

もちろん、じっとしていられない痛みが続くので、痛み止めの点滴を打ってもらう。

鎖骨骨折の痛みは、頭に近い部分なので、強烈に直接的に響く痛みだが、足のくるぶしという末端の部分が今回の患部なので、ある程度、他人ごとのような、客観的な態度で望むことができたのも大きい。

鎖骨骨折も、眠れない夜を過ごせば、翌日には痛みは引くというのがあったし、今回の痛みもそうであろうから、とにかく、世が開ければめでたしだ、と元気づけて、痛みを堪える。

夜が明ける頃、うつらうつらとして、目が覚めると、痛みは大部分ひいていた。

術後3時間は、飲むことも食べることもできないので、すっかり腹がへったので、病院のおにぎりを食べて、水をがぶ飲みし、カテーテルはまだ抜けないということなので、しばらく我慢して、朝を迎える。

自力で小便したいので、カテーテルを抜いてもらう。毎回思うのだけれど、これが、結構気持ち悪い。

膀胱の中のカテーテルが膀胱の壁に当たりながらやがて、陰茎深い部分にチューブの末端がたどり着いて、会陰部を掃き清め、陰茎真ん中あたりでくすぐったいようにつっかえて、最後に、元気よく尿道の先っちょから飛び出す感じ。

さて、最初のトイレでの小便。

無事に尿道から小便が飛び出ることに安堵する。

小便が止まったと思ったところからが毎回面白いのだけれど、尿道の先をブブブブと震わせて空気が吐き出されていく。尿道のおならだね。

というわけで、無事手術も終了し、あとは、退院のタイミングをはかるだけ。

これで、ようやく快癒のための出発点に立つことができた。あとは、後遺症もなく、また、山道を走れるような体に戻ってくれることを祈るだけだ。

他の先生に聞いたところ、完全に治るのは難しいとのこと。可動域が狭くなるのだそうで。

まあ、そうなったらそうなったで、新たな道が開けるのが人生というもので、今後の展開を楽しみにリハビリ生活に突入だ。

posted by ロビオ at 02:52| Comment(4) | 外踝骨折ポキポキ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
多少可動域が少なくなっても持久的な運動はあまり影響は無いのではないですか。
足首を動かしてもよいのであれば、固まらないように出来るだけ動かしたほうが良いと思いますよ。
Posted by TAKU at 2011年09月07日 23:28
Takuさんコメントどうもありがとうございます。
今後どうなるかわからないけれども、早い時期での復活を目指して努力します。
でも、捻挫の癖の酷い奴やっちゃったから、その癖が無くなるように、慎重に、かつ、スパルタンに二度と足首骨折しないように鍛錬したいと思ってます。
早く、トレランご一緒できるように努力します。
Takuさんトレランも速そうだし、トレーニング頑張ります。
Posted by ロビオ at 2011年09月08日 11:29
11/13(日)に登山をしていて下り道で転倒し、左足関節外果骨折をしてしまいました。職場の近くの神戸日赤病院へ入院、手術をして、 11/29(火)に退院。現在、骨折から3週間と2日で、次の診察(12/20(火))まで特に何も指示なしの状態でこのHpを見つけました。これから、しっかり読ませていただき、リハビリの参考にさせてもらいます。よろしくお願いします。

59歳 男
Posted by Mach at 2011年12月08日 09:46
同じところを骨折したみたいですね。現在は、松葉杖生活でしょうか。
大変ですけれど、松葉杖さえ外れてしまえば、大丈夫です。
ボクも、プレートを外す手術をしなければならないので、また入院しますが、
今は、趣味のジョギングもこなせるようになっています。
あせらず、少し無理して、お互い、骨折前の体に直していきましょう。
Posted by ロビオ at 2011年12月08日 13:10
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