2010年12月08日

やはり古文漢文を読まなきゃね

昨日、帰りにジュンク堂によってみたら、文庫本の売れ筋の3位の棚にこの「漢文法基礎」という本が置かれていた。

誰かが、悪戯に置いた手の込んだ悪い冗談なのかなという気がしないでもないけれど、突発的に、どこかの大学か高校で、参考図書に指定されて、多くの注文が入ったのかなとも思う。

今、漢文ブームなの?漢詩ブームというのと関係があるのか?

以前ブログにも書いたけれど(大学受験の際にZ会から出版されていたこの本を読んで勉強したというようなこと)、とにかく、この本、2週間くらい前に珍しく私買いました。

最近は、古文漢文がマイブームで、我が家にある少ない古文漢文の書かれている本を読み散らかしているのだけれど、文章のアンソロジーとして、また、忘れてしまった文法や基礎知識を整理するのに、読んでいる。

この本の特色は、「之」「乎」「者」「也」「矣」「焉」「哉」などの助字(読まない漢字)に詳しく説明がなされていて、まあ、受験時代には、こういう文字の重要性についてわからなかったから、読み飛ばしていたと思うのだけれど、ちゃんと、こういう助字にも当然意味があって、そんなことを勉強していると、漢文というものがより一層わかるようになってくる。

というわけで、私立文系でかつ漢文が大好きだった人じゃないと読み通すのは簡単じゃないと思うけれど、一度、基礎が出来れば、読む本の範囲が広がって、そこには、素晴らしい世界が待っている。

古文漢文と呼ばれる文章を最近集中的に読んでいて、とにかく、昔の人は、文章が短い。そして、多くの事を伝えることができた。すばらしい。書く為の文章として完成されていたんだね。

それが、言文一致となって、現代日本語の文章になるのだけれど、これは、まだまだ不完全で、だらだらとつかみ所が無く、おそらく、今後も、それ以前の完成された文書の域まで到達することは無いような気がする。

この言文一致体の完成と共に、江戸時代まで続いた我々の伝統や思考回路などなど、とっても大切なものが分断されてしまったような気がする。

ここには、綿々と続いてきた日本人の思想や感性の源泉が詰まっているのに、ああ、それなのに、古文漢文というのは、最近はやらないようで、大学の受験でもあまり配点が少ないのか、あるいは、選択して現代文だけで受験できるのかわからないが、ジュンク堂の受験参考書売場に言ってみると、あれっ?というほど参考書の数が少ないわけだ。

とにかく、日本人の感性や考え方を支えたのは、中国の書物に多くを負っているわけで、枕草子でも源氏物語でも、奥の細道でも、中国の古典がパロディとして、あるいは話の前提として、言及されていることに驚くのだ。

夏目漱石は、幼少の頃より漢文に親しみ、終生中国に対する敬意を失わなかった。

確か、漱石の日記に、中国人と間違えられることを日本人が嫌がるというのは、おかしな話で、中国人は、日本人より名誉な国民である、なんて事が書かれてあったと記憶する。

インターネットで検索してみると、ありました。

「日本人を観て支那人と云はれると厭(いや)がるは如何、支那人は日本人よりも遥かに名誉ある国民なり、只不幸にして目下不振の有様に沈淪せるなり、心ある人は日本人と呼ばるるよりも支那人と云はるるを名誉とすべきなり、仮令(たとい)然らざるにもせよ日本は今迄どれ程、支那の厄介になりしか、少しは考へて見るがよかろう、西洋人はややともすると御世辞に支那人は嫌いだが日本人は好きだと云ふ、之を聞き嬉しがるは世話になった隣の悪口を面白いと思って自分の方が景気がよいと云ふ御世辞を有難がる軽薄な根性なり」

読み返して、本当にそうだと思う。昨今の中国に対する憤りや、アメリカに対するお追従などを考えると、感慨が深い。

思うに、とにかく、拝金主義で、金にならないもの、ビジネスに将来結びつかないものというのが、高校や中学で排除されるという悪しき風潮が蔓延していて、古文、漢文を始め、無くてもいいモノとして排斥されてしまっているのかも知れない。

高校で、金融やら株式やらの勉強をやって何になる。英会話をして何になる。

勉強の基本は、面白いと思い、面白いと思ったら、もっともっと知りたいと思う。その指向性が大切なのであって、将来為になるからとか、将来の仕事で役立つからとか、そういう実践的なものではないだろう。

まあ、そういう人物が、たとえば、英語なんぞをぺらぺら喋っていても、多分、そこには、軽薄な内容しか無く、重みが感じられないのは、日本語を話しているのと全く同じで、端で見ていて笑止千万な気がする。

というわけで、話が大きくなってしまったが、言葉というのは、文化そのもので、日本の文化を知る最適な方法は、古文漢文に代表されるような文章を読んで、感動することに尽きるので、興味のある方は、是非、古文漢文を読んで貰いたいと思い、冒頭の本など、まずは手始めに受験参考書などを読むことを推薦したい。

posted by ロビオ at 10:49| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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