「燃えよドラゴン」は、僕の数多く見た映画の中のオールタイムベスト10の中には必ず入る映画だ。
ブルース・リーは、最初の僕のヒーローだったし、その頃から、こういう禅の境地というか東洋的な晦渋さというものが大好きで、そんな禅問答が繰り広げられる次のような台詞に痺れるのだ。同じように、「カラテキッド」にもなかなか味わいのある台詞がたくさんあるのだけれど、それは、また別の機会に。
Don't think.FEE〜〜L! It is like a finger pointing away to the moon.
Don't consentrate on the finger,or you will miss all that heavenly glory.
これは、映画の中の名台詞として時々引用される有名な文句。多分、映画好きの欧米人にこの台詞を喋れば、スムーズに会話が続くであろうと思われる。
で、この「考えるな、感じろ。それは月を指さす指のようだ。」という台詞。
小学生の頃から数年に1回は見ているから、歳の数くらいはこの映画は見ているのだけれど、いつもこの有名なシーンで意味がすっきりとせずもやもやと映画をやり過ごしていたのだった。
で、最近、禅の本を読んでいて、ああ、このことだ!と理解できた。
これは、物事の実体を理解するには、直感的に理解することが必要で、言葉で理解してもそれは理解したとは言えないということを言っているのでした。
つまり月を指し示すこの指は、月ではなく、単に、月の存在を人に示すものにすぎない。月を理解するには、その指ではなく、月自体を理解する必要がある。
指=言葉と考えるとわかりやすい。
言葉でものの本質は説明できない。だ・か・ら (言葉によって)考えるな、感じるままに理解しろ、という意味になるのですな。
こういう台詞の一つ一つに知性や暗喩が隠れているのも映画を見る醍醐味の一つ。
この台詞から、トリップして月に到達できる人もいるに違いない。
ああ、30数年来のもやもやがスキッとした。何事も勉強、勉強。

